第25回       夏の出来事2011


 今年の夏は忙しかった。例年になくイベントフルで、いつも何かに追われ、だから、 あっという間に過ぎ去ってしまったという感じがする。
 まず僕の小さな店が5周年を迎えた。アニバーサリーイベントとしてアコースティック ライブを企画し、後半はフリーフードのパーティーを行なった。以前からの友人たち、店 を始めてから知り合った人々など、ホントにたくさんのお客さんが来てくれて、パーティ ーは大盛況。ひとりひとりに感謝の気持ちを伝えたかったのだが、なにしろ100人近くの お客さんで店内がごった返していたし、ドリンクの注文がひっきりなしに入ってくるので、 僕自身はキッチンからほとんど出ることができなかった。でも、たくさんの方にわざわざ 店に足を運んでいただいて、すごく幸せでした。テニスガーデンからはウメザワが来てく れました。いつもありがとう!

 9月には吉祥寺のお祭りがあった。町内会の青年部長(!)を やらされている僕は、なんと神輿のリーダーとなって担ぎ手たちを仕切る役をやった(やらされた)。これがキツかった。 初めて知ったのだけど、世の中には神輿を担ぐのが好きな人がたくさんいるのですね。 まるで僕らがテニスを楽しむように、この週末はどこどこの祭り、次の 週はどこどこの祭りというように、夏の間中、毎週のように神輿を求 めて移動している人たちがいる。フンドシ、背中や足にはタトゥー(あっち系の)、肩には担ぎコブがもっこり。女性も鉢巻をきりっと巻 いて、カッコいい。そんな猛者どもを仕切らなくていけないのだからキツい。 慣れない動きとプレッシャーで、祭りが終わった頃にはかなりぐったり してしまった。
 でも、神輿にハマるというのも少しは理解できる。「わっしょい、わっしょい」と声を張り上げて重たい神輿を大勢で担い でいると独特の一体感が生まれ、

やがてハイな気分にな る瞬間が訪れる。頭の中が真っ白になるというか、 体の底から不思議なパワーが出るというか。そこまでいくと爽快感すら 感じたりする。これを読んで、来年はぜひ神輿を担いでみたいという方が いましたら、声を掛けてください。半纏をご用意させていただきます。
 あと、PARADAギター部合宿というのを行なった。2年前くらいから夕方 のヒマな時間にミュージシャンの友人に来てもらって、ギターの弾き語りを教わっているのだ。 最初、 生徒は僕と妹だけだったのだが、今や13人に! そのギター部のみんなと長野の高原で一 泊の合宿を行なった。まあ、 食べたり飲んだりするのがメインなのだけど。
そんなわけで、今年の夏はテニスがほとんどできなかった。テニスマンとして恥ずかしい。おかげで体重も増えてしまったし。でも、 どんな離れていても僕の心の中にはいつも テニスがあります。海の近くで生まれた人が、どこに住んでいようと心の中にいつも海が存在しているように。子供の頃、大 好きなおかずだったハンバーグが、あえて口に出しては言わないが、大人になった今でも相変わらず大好きなように。
気付けば今年も残り2か月!さあ、思いきりテニスをやらなくては!

                          (2011/10/20)

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